アンカー ボルト 定着 長 さ。 柱脚のコーン状破壊の検討について

[JFMA] 建築用アンカーボルトメーカー協議会 JIS規格について

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構造用アンカーボルトは、ねじ部降伏に先立って軸部が降伏することを保証した塑性変形能力に富んだ製品で2010年にJIS規格となりましたが、JIS規格が2015年12月に改正されました。 その主な内容は、以下の通りですが、改正されなかった構造用アンカーボルトの規格の内容、構造的に主要な点についても以下に述べます。 1.構造用アンカーボルトに関する規格の改正点 2015年12月における規格改正では、JISB1220(ABR)とJISB1221(ABM の二つに分かれていた規格をを統合して新しいJISB1220:2015構造用両ねじアンカーボルトセットに改訂された点が大きな改正点でありますが、そのほかABRボルトについてねじの呼びM18を追加し、また、ボルトセットの表面処理として溶融亜鉛めっき(HDZ35)を追加したことです。 2.構造用アンカーボルトのJIS規格(JISB1220:2015 の主要な内容 1 ボルトセットの構成 ボルトセットの構成を図1に示します。 この図に示すように両端にねじ部を有する直線状のボルト1本、ナット4個、平座金1枚で構成されています。 3 ボルト、ナットおよび座金の基準寸法(dはボルトの呼び)は、以下の通りです。 ボルトの呼び: ABRアンカーボルト M16,M18,M20〜M48 ABMアンカーボルト ABM400:M24〜M48、ABM490:M24〜M100 ボルトの長さ: 25d以上 ねじ部の長さ:3d以上 ナットの高さ: 0. 8d 座金の厚さ: M16〜M20 4. 5mm、M22〜M27 6mm、M30〜M50 8mm M56〜M64 9mm、M68〜M95 12mm、M100 16mm 座金の外径:2d 3.構造用アンカーボルトの使用鋼材と製作上の特徴 構造用アンカーボルトは、図1に示したように基本的に長い定着長を持った直線状の鋼棒の両端にナットを締め付けるためのねじ部を加工しただけの単純な製品です。 しかし、一般にねじ部の加工方法には転造と切削があります。 それらのねじ部の加工方法の違いと使用する鋼材について以下に述べます。 転造でねじを加工する場合にはねじに相当する部分をねじ下径とした棒鋼を転造機にかけて加工します。 この場合、転造機によってねじの山となる部分は、もとの軸径から外側に押し出され、谷となる部分ではもとの軸径から内側に凹まされることとなります。 このような加工によってねじが形成される結果、ねじ径は、もとのその部分の軸径から外側に膨れたものとなります。 例えば、M20のねじ部は外径が20mmですが、加工する前の軸径は、18. 20mmです。 このような加工によってねじ部の断面積と軸部の断面積は5%程度しか違いません。 通常のねじ加工では、軸部の径とねじ部の径を同じとするため、このような加工上の影響を考えてねじとなる部分をねじ加工前に削り加工したり、絞り加工してねじ下径とすることが一般的です。 しかし、このような加工を加えるとねじ部近傍が硬化する可能性があります。 そこで、ABRアンカーボルトでは、軸部を予めねじ下径となるよう精密転造したSNR材の棒鋼を用いてねじ部となる部分に何ら加工を施さずにねじ加工を行うことによってボルト軸部の塑性変形能力を確保しています。 4.構造用のアンカーボルトの構造特性 3. で述べたような鋼材とねじ部の加工方法を採用した構造用アンカーボルトは、ねじ部降伏耐力が軸部降伏耐力を充分上回っているため、ねじ部で降伏が生じたあとねじ部または軸部で破断が生じるまで軸部において非常に大きな塑性変形が確保されています。 その様子を示したものが図2です。 これは全長900mmのABR490 M36とABM490 M36のアンカーボルトを破断するまで引張った時の軸部に生じた応力度と軸部の歪みの関係を示したものです。 ねじ部の加工方法の違いによって軸部破断までに生じる歪み量は、ABRアンカーボルトではABMアンカーボルトの約2倍となっています。 しかし、大地震時に露出柱脚に生じるアンカーボルトの歪みは3%程度と考えられており、その点から考えるとABM、ABRアンカーボルトとも十分な塑性変形能力があるものと考えて問題はありません。 5.JIS規格を満たすアンカーボルトの建築基準法上の位置付け 構造用アンカーボルトの建築基準法における位置付けは、現在、法的に見た場合必ずしも明確なものとはなっていません。 すなわち、建築基準法では、第37条(建築材料の品質)において建築物の基礎、主要構造部に使用する建築材料は、第一号(日本工業規格に適合するもの)または第二号(指定建築材料ごとに国土交通大臣の認定を受けたもの)の条件を満たすものであることが定められています。 アンカーボルトは、主要構造部に使用する建築材料の1種ですが、法37条における指定建築材料とはなっていません。 そもそも指定建築材料に、「高力ボルト及びボルト」は入っていますが、アンカーボルトという項目はありません。 構造用のアンカーボルトの規格が制定された時、この点についての建築指導課の考え方は、「ボルト自体は、JIS規格材であるSNR材の棒鋼を用いており、その両端にねじ加工を施したものであるため、指定建築材料の「鋼材」と考えれば特に問題はない。 アンカーボルトに使用するナット及び座金は、指定建築材料の「高力ボルト及びボルト」に規定されているJIS規格品の条件を満たすものであれば問題はない。 したがって、この規格に規定されたアンカーボルトは、法的に問題はないものと考える。 」というもので、このような根拠から構造用アンカーボルトは、法的に問題はない製品であると判断されています。 Supporting Association for Building Steel Structural Technology All Rights Reserved.

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アンカーの話をしよう③ ロックボルトじゃだめですか?

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ページコンテンツ• アンカーボルトとは 構造物部材や設備機器・器械、機械装置などを基礎に固定するためにコンクリートに埋め込むボルトのことをいい、 コンクリートの基礎部分と木造の柱・土台などの建築物をしっかり繋いだり、壁や床に器機や器械をしっかり固定する目的で使用する。 コンクリートや壁や床・石膏ボードに取り付けられた部材が、移動・転倒・ガタツキ・振動することを防ぐ役割をもつ。 コンクリートが固まった後に振動ドリル(コンクリートドリルで穴あけ)をして打設するものを「あと施工アンカー」(後打ちアンカーボルト)と呼び。 アンカーの取付方法、固定方法は、打込み式・締付け式・ねじ固定式・はさみ固定式や穴の中に接着剤を充填し硬化させて固着する接着系がある。 工法の分類 区分・詳細 金属系アンカーとは ・金属拡張アンカーと金属拡底アンカーに区分される 金属拡張アンカーとは ・母材にあらかじめ穿孔した孔の中に、アンカーを打込みまたは締め付けることによってその拡張部が開き、孔壁に機械的、物理的に固着するアンカーをいう。 金属拡底型とは ・孔底に拡底部を設けたうえで金属系アンカーを固着するものである。 その他のアンカーの金属系アンカーとは ・上記以外のアンカーををいう。 施工方式は打込み式、ねじ込み式、はさみ固定式など色々あります。 接着系アンカーとは ・接着剤の充填方法により、カプセル方式と注入方式に区分されている。 接着剤は無機系と有機系があり、有機系はエポキシ系とアクリル系に分類される。 カプセル式とは ・母材にあらかじめ穿孔した孔に充てんした接着剤カプセル式が化学反応により硬化し、固着するものをいう。 注入式とは ・樹脂カプセルを穿孔したコンクリート孔に挿填し、アンカー筋を回転と打撃によって埋込み、コンクリート穿孔面とアンカー筋を接着剤の化学反応により硬化させ、物理的に固着し一体化するアンカーをいう。 その他の接着方式とは ・上記以外の接着系アンカーをいう。 その他のアンカー類とは ・上記以外のアンカーををいう。 材質(金属、プラスチックなど)および施工方式は打込み式、ねじ込み式、はさみ固定式など色々あります。 4 30 1~5 M6 60 20 6. 4 30 1~20 M8 100 35 8. 5 35 1~55 M8 40 15 8. 5 25 1~5 M8 50 20 8. 5 35 1~5 M8 60 20 8. 5 35 1~15 M8 70 25 8. 5 35 1~25 M8 90 25 8. 5 35 1~45 M10 100 30 10. 5 40 1~46 M10 120 30 10. 5 40 1~66 M10 150 30 10. 5 40 1~96 M10 50 20 10. 5 30 1~6 M10 60 25 10. 5 40 1~6 M10 70 25 10. 5 40 1~16 M10 80 25 10. 5 40 1~26 M10 90 30 10. 5 40 1~36 M12 100 40 12. 7 50 1~36 M12 120 50 12. 7 50 1~56 M12 150 50 12. 7 50 1~86 M12 60 20 12. 7 40 1~6 M12 70 25 12. 7 50 1~6 M12 80 25 12. 7 50 1~16 M12 90 30 12. 7 50 1~26 M16 100 40 17 60 1~20 M16 120 40 17 60 1~40 M16 150 50 17 60 1~70 M16 190 50 17 60 1~110 M16 80 30 17 50 1~10 M20 130 50 21. 5 80 1~25 M20 150 50 21. 5 80 1~45 M20 190 50 21. 5 80 1~85 M20 100 40 21. 5 60 1~15 M20 230 50 21. 5 80 1~25 この芯棒打込み式【ルーティーアンカー】を「 オールアンカー」と呼ぶこともありますが、オールアンカーはサンコーテクノ 株 の芯棒打込み式の商品名です。 アンカーボルト 下穴サイズ アンカー下穴ドリル径早見表 mm ねじ径の呼び 全長 下穴深さ 埋込み長さ 最大引張荷重 外径 mm mm mm kN M6 45 35以上 30 6. 7 60 M8 40 30以上 25 7. 1 50 40以上 35 8. 1 60 70 90 100 M10 50 35以上 30 9. 3 60 45以上 40 14. 9 70 80 90 100 120 150 M12 60 42以上 35 17. 3 70 52以上 45 18. 7 80 90 100 120 150 M16 80 60以上 50 31 100 70以上 60 39. 6 120 150 190 M20 130 95以上 80 51. 一般社団法人日本建築あと施工アンカー協会(略称:JCAA)による製品認証制度があり 協会が審査基準に基づいて品質性能が確保されている製品を認証するものです。 JCAAは平成5年12月に建設大臣(現・国土交通大臣)の許可を得て設立された一般社団法人です。 アンカーボルト CAD 図面• アンカーボルト メーカー• アンカーボルト 販売 価格 ホームセンター• よく読まれている関連コンテンツ.

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ボルト 定着 長 【通販モノタロウ】

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アンカーの話をしよう。 斜面の安定化を目的とする設計業務では,対策工法を選定する過程において,お客様からよく次のような質問をいただきます。 「アンカーは高い(高価だ)よね。 長いボルトじゃだめかい?」 要するに, 「アンカーは施工単価が高いので,アンカーと同様の目的で使用され,かつアンカーより安価なロックボルトで代用できないだろうか? できることなら,ロックボルトを採用して事業費を抑えたい。 設計案件において,ロックボルトの適用性を検討して欲しい。 」 という追加のご依頼です。 こんなとき,ライズは,次のようにお答えしています。 ロックボルトの定義 もちろん,読者の皆さんは,「ロックボルト」については,よくご存知ですよね。 古くは「せん断ボルト」,最近では「地山補強土工」,「切土補強土工」あるいは「鉄筋挿入工」などとも呼ばれ,アンカーの利便性が周知される以前から現在に至るまで,山岳トンネルの支保工法,あるいは切土法面や急傾斜地などの安定化工法の代表格として,数多くの現場で利用され続けている工法です。 ここで,「ロックボルトについては,概ね知っているけれど,詳細まではちょっと思い出せないなぁ。 および同工法の構成部材一式。 」 図 1 ロックボルトの基本構造 (クリックで拡大) ・・・というような感じでしょうか。 ライズは,お客様から特段の指示がない限り,「ロックボルト」という呼称を使用し続けております。 一部のお客様からは,各種の設計基準,設計要領,積算資料で使用されている, 「地山補強土工」,「切土補強土工」,「鉄筋挿入工」あるいは「せん断ボルト工」などの採用を指示されることがありますが,以下に示す理由により,「ロックボルト」の採用を提案させていただいております。 ・お客様に当該工法を説明する場合,建設業界で古くから使用されてきた呼称「ロックボルト」が理解されやすい。 ・ 地山や切土の補強を目的とする工法には,当該工法の他にも「ネイリング」や「ダウアリング」などが存在する。 ・あたかも「地山補強と切土補強の唯一の選択肢でございます。 」みたいな呼称は,ちょっとお恥ずかしい。 ・補強材である「鉄筋」を地盤中に挿入するだけでは,当該工法は成立しない。 ・補強材である「鉄筋」の全長をセメント系硬材材によって地盤内に固定することで,初めて工法として成立する。 ・現在履行されている設計基準や設計要領では,当該工法の対策効果として「せん断」耐力は考慮されていない。 アンカーとロックボルトの相違点 それでは,早速,斜面安定化工法の観点から,「アンカー」と「ロックボルト」の相違点を見ていきます。 「表 1 グラウンドアンカーとロックボルトの相違点」に,両者の特徴を整理してみました。 なお,当該工法に関するご質問やご要望につきましては,KTB協会様へお問い合わせください。 なお,当該工法に関するご質問やご要望につきましては,岡部株式会社様へお問い合わせください。 上の図表からは,アンカーとロックボルトには,「斜面の安定化を目的とする共通点があっても,対策効果,使用材料,施工方法,施工費用の面で多くの相違点がある。 」ということを再認識していただきたいのです。 アンカーとロックボルトの類似点を敢えて挙げるとすれば,「斜面の安定化を目的として,地盤に穴を開け,金属製の芯材を挿入し,それをセメント系硬化材で固定する。 」ことくらいでしょうかねぇ。 上記の認識を踏まえ,「表 1 グラウンドアンカーとロックボルトの相違点」の各比較項目について,もう少し詳しく見ていきましょう。 2-1 緊張力(プレストレス) 両者の最大の相違点は, 緊張力の付与の有無です。 アンカーでは,引張材に緊張力を付与し,地盤内に圧縮応力(プレストレス)を作用させるのに対して,ロックボルトでは,補強材に緊張力を付与しません。 アンカーでは,この緊張力とプレストレスを長期間に渡って維持するために,ロックボルトよりも高規格な材料と防食構造,特別な定着構造と施工方法,およびこれらを成立させるための高額な施工費用が必要となります。 2-2 アンカーの対策効果 アンカーの対策効果について,「道路土工ー切土工・斜面安定工指針;(公社)日本道路協会,2009 年 6 月」に示される,斜面の安全率式「式 1」およびその概念図「図 4 アンカーを用いる場合の斜面の安定計算」に沿って考察しましょう。 図 4 アンカーを用いる場合の斜面の安定計算 「道路土工ー切土工・斜面安定工指針;(公社)日本道路協会,2009 年 6 月,p. 291」より抜粋・加筆 (クリックで拡大) 前述の通り,アンカーの特徴は, 引張材に緊張力を付与し,地盤内部に圧縮方向の応力(プレストレス)を作用させる点です。 式 1 において,プレストレスに関与する部分,すなわちアンカーの対策効果を表す部分は,右辺分子の第3項です。 また,この第3項の対策効果(プレストレスの効果)は,「図 5 アンカーの対策効果(引き留め効果,締め付け効果)」に示されるように,すべり面の接線方向と法線方向に分解され,それぞれ「引き留め効果」および「締め付け効果」として評価されます。 図 5 アンカーの対策効果(引き留め効果,締め付け効果) 「道路土工ー切土工・斜面安定工指針;(公社)日本道路協会,2009 年 6 月,p. 292」より抜粋・加筆 (クリックで拡大) 「引き留め効果」は,プレストレス(= T:アンカー力)のすべり面接線方向(すべり面に沿う方向)の分力です。 この引き留め効果により,不安定土塊(移動地山)の滑動力を直接減殺させます。 一方,「締め付け効果」は,プレストレスのすべり面法線方向(すべり面に対して垂直方向)の分力です。 これにより,不安定土塊(移動地山)を安定土塊(不動地山)に押し付け,すべり面における摩擦抵抗を増大させます。 一般に,引き止め効果と締め付け効果の 2 つの対策効果は,同時に発揮されるものと考えられていますが,状況によっては,どちらか一方の効果を重点的に考慮する場合もあります。 2-3 ロックボルトの対策効果 「道路土工ー切土工・斜面安定工指針;(公社)日本道路協会,2009 年 6 月」において,ロックボルトの対策効果は,「式 2」の安全率式で示されています。 ここで,ロックボルトを用いる場合の斜面の安全率式「式 2」と,アンカーを用いる場合の斜面の安全率式「式 1」と をよ~く比較してみてください。 なんとなく,似てませんか? 似てますよねぇ。 代入後の安全率式を「式 3」に示します。 「式 1」も併記しますので,比較してみてください。 「式 3」と「式 1」は,本当に良く似ています。 7・ T pa :補強材の設計引張り耐力」が使用されている点です。 7 」って何だ? アンカーは,打設した後,引張材に 100 kN ~ 1400 kN の緊張力を付与する工法です。 ロックボルトは,打設したまま(補強材のズレ防止に地表側をナットで固定する程度)で完成してしまう工法です。 アンカーでは,引張材に付与された緊張力を長期間に渡って維持するために,ロックボルトよりも高規格な材料と防食構造,特別な定着構造と施工方法,およびこれらを成立させるための高額な施工費用が必要です。 どうして,補強材に 緊張力を付与しないロックボルトの対策効果が,アンカーに酷似した式で定義されているのでしょうか? これがまかり通るなら,アンカーの存在価値はどうなってしまうのでしょうか? 不思議ですよねぇ。 ライズも不思議です。 ただし,この疑問は,アンカーの話題というよりも,どちらかというと,ロックボルトに係わる疑問です。 」とご認識ください。 2-4 アンカーの材料構成 多くのアンカー工法では,アンカー1本当たり 100 kN ~ 1400 kN 程度の緊張力を導入し,これを長期間に渡って維持するために,引張材としてプレストレストコンクリート用のPC鋼より線が使用されています。 以下に,PC鋼より線を使用するアンカー工法の一般的な材料構成を示します。 0 m ~ 30. 以下に,ロックボルトの一般的な材料構成を示します。 0 m ~ 5. 0 m 程度(市場単価方式の適用範囲は,最大長 5. 0 m) ・ 補強材の防食方法: 溶融亜鉛メッキ,セメント系硬化体(充填注入) ・地表側の定着 :なし(補強材のガタ付き防止にナットで固定する程度) ・地中側の定着 :セメント系硬化材(全長を置換注入) ・その他の部材:金属製の頭部保護部材,スペーサーなど 2-6 アンカーの削孔方法 アンカーの削孔には,「ロータリーパーカッション削孔機」を使用した「二重管削孔方式」が採用されます。 二重管削孔方式は,削孔外管(ドリルパイプ)と削孔内管(インナーロッド)を使用して所定の長さまで掘り進み,引張材の挿入に際しては,外管を残置したまま内管だけを引抜くことにより,孔壁の崩壊を防止することができる削孔方法です。 アンカーでは,1 本 のアンカーに複数本の引張材を配置することが多く,各々の引張材について,セメン系硬化材の所定の被りを確保する必要があるため,ある程度の削孔径が必要となります。 なお,斜面や切土法面でロータリーパーカッション削孔機を使用する場合は,仮設の 削孔用足場(奥行 4. 5 m 以上)が必要となります。 2-7 ロックボルトの削孔方法 ロックボルトでは,「手持ち式削岩機」,「クレーン式ドリル」あるいは「小型削孔機」による削孔が行われます。 手持ち式削岩機による削孔は,作業員がロープ足場(命綱)にぶら下がって作業を行うため,自ずと施工規模が制限されます。 クレーン式ドリルによる削孔では, ロックボルト専用のボーリングマシンをクレーンで吊り上げて削孔を行います。 クレーン式ドリルの選定条件は,斜面あるいは法面に近接してクレーンを設置できるか否か,ロックボルトの打設箇所がクレーン式ドリルの到達範囲にあるか否かによります。 手持ち式削岩機およびクレーン式ドリルの選定が困難な場合は,仮設の削孔用足場(奥行 2. 0 m 以上)を設置し,ロックボルト専用の小型削孔機を使用して削孔を行います。 ロックボルトの削孔は,手持ち式削岩機でも,クレーン式ドリルでも,小型削孔機でも,削孔ロッドによる単管削孔方式に分類されます。 したがって,所定の長さの削孔を終えた後は,削孔ロッドを引き抜いて,補強材を挿入しなければなりません。 この際に問題となるのが,削孔孔壁の崩壊です。 土砂地盤や未固結岩では,削孔ロッドを引き抜いただけで孔壁が崩壊してしまい,補強材の挿入そのものが困難となったり,補強材全長を地盤に固定するセメント系硬化材の必要被りが確保できなくなる,などの問題が発生するケースが多々あります。 このようなケースでは,地盤中に貧配合の硬化材を事前注入した後に削孔を行ったり,アンカーの削孔方法「ロータリーパーカッション二重管削孔方式」を採用するなどの対処が必要となり,施工費の高騰を招いてしまいます。 2-8 施工コスト アンカーとロックボルトの施工単価(施工延長1m当たりの概算工事費)を「表 1 グラウンドアンカーとロックボルトの相違点」に例示しました。 アンカーの場合は,全長の最小規格が 7. 一方, ロックボルトの場合,補強材長の最小規格が 2. 実際には,アンカーやロックボルトそのものの費用以外にも,地表の反力構造物,斜面や法面の表面保護工,アンカーでは削孔用の仮設足場などの費用を考慮する必要がありますが,それらを考慮したとしても,全体工事費は,ロックボルトを利用する場合の方が安価になります。 アンカーとロックボルトの選定指標 これまで,斜面安定化工という観点から,アンカーとロックボルトそれぞれの特徴と相違点を見てきました。 それでは,実際に 対策工法を選定する過程においては, どちらの斜面安定化工を選定すべきなのでしょうか。 選定の判断 指標となる具体的なポイントを考察しましょう。 3-1 推定すべり面の最大深さ 工法選定における最も重要な判断指標は,「推定すべり面の最大深さ」です。 推定すべり面の最大深さが「4. 0 m 以下」の場合は,アンカーとロックボルトの両者ともに選定することができますので,施工コストに注目した比較検討が必要になります。 ただし,ロックボルトの施工単価がアンカーに比べて非常に安価なことから,対象地盤が著しく軟弱で,単管削孔では削孔孔の孔壁の崩壊が懸念され,二重管削孔を要するような場合を除いては,概ねロックボルトのコスト面での優位性は保たれます。 特に,推定すべり面の最大深さが「1. 0 m 以下」で,削孔孔の孔壁が自立する場合は,手持ち式削岩機による人力削孔が可能なため,ロックボルトの採用が一層優位となります。 一方,推定すべり面の最大深さが「4. 0 m を超える」場合は,ロックボルトの不動地山への根入れを考慮した全長が 5. 0 m を上回り,施工上の適用限界を超えてしまうことから,アンカーの採用が優位となります。 3-2 削孔用クレーン使用の可否 ロックボルトの選定においては,「クレーン式ドリル削孔の採用の可否」が重要な判断指標です。 すなわち,「削孔用クレーン使用の可否」が対策工法の選定を左右します。 推定すべり面の最大深さが 4. 0 m 以下で,削孔孔の孔壁が自立し,ロックボルトの設計耐力で補強可能な場合には,ロックボルトの採用が優位ですが,このとき,削孔用クレーンの使用の可否が問題になります。 斜面下部あるいは法面下部の施工基盤面に削孔用クレーンを設置するスペースが確保できない場合は,クレーン式ドリルによる削孔を行えません。 このような場合は,仮設の削孔足場(奥行 2. 0 m 以上)を設けた上で,小型削孔機による削孔を行わなければならないため,ロックボルト採用によるコスト面での優位性が損なわれてしまいます。 3-3 削孔孔壁の自立性 上記の記述と一部重複しますが,「削孔孔壁の自立性」が対策工法の選定を左右します。 土砂地盤や未固結岩で構成される斜面において,ロックボルトの一般的な削孔方法「単管削孔方式」を採用した場合,削孔ロッドを引き抜いただけで孔壁が崩壊してしまい,補強材の挿入そのものが困難となったり,補強材の全長を地盤に固定するセメント系硬化材の必要被りが確保できなくなる,などの問題が発生することがあります。 このようなケースでは,地盤中に貧配合の硬化材を事前注入した後に削孔を行ったり, アンカーの一般的な削孔方法である「二重管削孔方式」を採用し,削孔外管で孔壁を保護しつつ,補強材を挿入するなどの方法で,ロックボルトの構造を成立させなければなりません。 しかし,そのためには,アンカーと同程度か,あるいはそれ以上の時間とコストを費やしてしまう可能性があり,ロックボルト採用によるコスト面での優位性が損なわれてしまいます。 0 m を超えているか,それとも 4. 0 m 以下かで,選定すべき対策工法が大きく変わります。 推定すべり面の最大深度が 4. 0 m を超えている場合は,ロックボルトの全長が適用限界を超えてしまうため,アンカーの採用が優位となります。 一方,推定すべり面の最大深度が 4. 0 m 以下の場合は,アンカーとロックボルトの設計耐力を確認した上で,施工コストの比較を行い,対策工法を選定すべきです。 ただし,この時,重要となるのが,ロックボルトの削孔方法です。 削孔孔の崩壊の有無や,削孔用クレーンの使用の可否によって,ロックボルトの施工コストが大きく上下するため,対象現場の地質状況と施工環境を十分確認した上で,それらを反映させた工法選定を行うことが肝要です。 」 ・・・というような感じでしょうか。 乞うご期待。 お待ちしております。 ) さあ,アンカーの話をしよう! 平成 30 年 2 月 28 日 ライズ.

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