デジタル 通貨 と は。 『デジタル通貨』とは? 電子マネーや仮想通貨など言葉の定義や違いを解説|TIME&SPACE by KDDI

なぜ各国はデジタル通貨を作るのか?為替決済と米ドル覇権の側面から見た事情

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相次ぐ中央銀行によるデジタル通貨の検討 中央銀行が発行するブロックチェーンベースのデジタル通貨について注目が集まっています。 最も早くこれを実現させるのが中国であり、間もなくその流通が始まろうとしています。 さらに中国以外にも、小規模な実験または検討レベルで調査していると公言している国は、シンガポールと韓国、ユーロを発行する欧州中央銀行などが挙げられます。 より効率の高い決済ネットワーク、金融政策の柔軟性などがブロックチェーンベースのデジタル通貨が及ぼす効果としては期待されます。 しかし、その他にも事情があるとすれば、それはどのようなものでしょうか。 為替決済と米ドル覇権の側面からそれを考察することは有用です。 「米国が介在しない、欧州独自の国際決済システムが必要である」とドイツのハイコ・マース外相は2019年8月、経済誌への寄稿論文で述べました。 独自の決済システムが必要である理由は、為替決済と米ドル覇権の事情につながります。 為替決済と米ドル覇権の側面 一般にはあまり知られていないですが、国際送金および貿易決済のほとんどはドル決済で行われます。 例えば、シンガポールからシンガポールドルで物を輸出(販売)して、トルコでトルコリラでそれを輸入(購入)したい場合、この取引には米ドルが介在していないように見えますが、実は米ドルが介在しています。 アメリカドルを挟んだ取引市場の方が高い流動性があるからです。 シンガポールとトルコリラの取引ペアより、シンガポールドルと米ドル、米ドルとトルコリラの取引ペアの方が取引高が世界的に大きいということです。 結果、米ドルを挟むほうが取引手数料は多くの場合、安くなります。 このようにして国際金融市場で、米ドルは基軸通貨となっています。 しかしながら、問題はここからです。 このように多くの国が米ドルを経由して取引することが前提になっていることから、国際取引の多くは米国政府やFRB(連邦準備制度)の監視を受けることになります。 そして、アメリカがある国に対して経済制裁を科す際は、米ドル利用禁止を突きつけることが常で、米ドル決済を扱えないことは国際金融から排除されることと同義です。 従ってアメリカは国際政治において高い交渉力を維持しています。 ドイツのハイコ・マース外相が「米国が介在しない、欧州独自の国際決済システムが必要である」と述べた真意はここにあり、各国は現在の状況に対して牽制する手段を求めています。 期待が集まるデジタル通貨 このような背景が各国のデジタル通貨発行へ直結することはありませんが、研究する動機の一部分であることは間違いないでしょう。 米ドルの強さはその流動性の高さや石油決済の際に米ドルのみが受け入れされる強さに基づきますが、各国がデジタル通貨を作ったところでそれがすぐに揺らぐことはありえません。 しかしながら、ブロックチェーンベースの新しい形式の電子マネーであるビットコインが登場して10年という短期間のうちに世界中で取り扱われ、流動性を持つアセットになっていることは、新しい決済システムやデジタル通貨の検討をせざるを得ない状況になっている要因です。 リブラ(Libra)に先立ち流通する中国のデジタル通貨はその試金石にはなるでしょう。 もちろんデジタル通貨の利点や検討されている可能性はこれだけではなく、さまざまな側面も混在しており、為替決済と米ドル覇権は一側面です。 【こんな記事も読まれています】 ・ ・ ・ d10n Labのリサーチコミュニティでは、ブロックチェーン業界の動向解説から、更に深いビジネス分析、技術解説、その他多くの考察やレポート配信を月に20本以上の頻度で行なっています。 コミュニティでは議論も行えるようにしており、ブロックチェーン領域に積極的な大企業・スタートアップ、個人の多くに利用頂いています。

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中国の「人民元デジタル通貨」計画、背景にリブラへの警戒感も

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回答 一般に「中央銀行発行デジタル通貨(CBDC: Central Bank Digital Currency)」とは、次の3つを満たすものであると言われています。 (1)デジタル化されていること、(2)円などの法定通貨建てであること、(3)中央銀行の債務として発行されること。 中央銀行は、誰でも1年365日、1日24時間使える支払決済手段として銀行券を提供していますが、これをデジタル化してはどうかという議論があります。 現金を代替するようなデジタル通貨を中央銀行が発行することについては、具体的な検討を行っている国もありますが、民間銀行の預金や資金仲介への影響など検討すべき点も多いことなどから、多くの主要中央銀行は慎重な姿勢を維持しています。 日本銀行も、現時点において、そうしたデジタル通貨を発行する計画はありません。 一方で、中央銀行の当座預金という既にデジタル化されている中央銀行の債務を、新しい情報技術を使ってより便利にできないかという議論もあります。 多くの主要中央銀行では、新しい情報技術を深く理解する観点から、調査研究や実証実験などの取り組みを行っています。 日本銀行では、欧州中央銀行と共同で分散型台帳技術と呼ばれる新しい情報技術に関する調査(プロジェクト・ステラ)を実施しており、その結果を報告書として公表しています。 関連ページ プロジェクト・ステラに関する日本銀行の公表資料については、のページの「関連公表資料」をご覧ください。 (2019年7月)• (2020年2月)• (小林亜紀子・河田雄次・渡邉明彦・小早川周司、日銀レビュー 2016-J-19、2016年11月)• (柳川範之・山岡浩巳、日本銀行ワーキングペーパー 19-J-1、2019年2月) 開閉ボタン• 開閉ボタン• 開閉ボタン• 開閉ボタン• 開閉ボタン• 開閉ボタン• 開閉ボタン• 開閉ボタン• 開閉ボタン•

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中国の「人民元デジタル通貨」計画、背景にリブラへの警戒感も

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KDDI総合研究所でキャッシュレス社会について研究する田中実の監修のもと、それぞれの言葉の意味や違い、またその先にはどんな未来が実現するのかを解説する。 「デジタル通貨」とは 「デジタル通貨」とは、一般に「現金(紙幣・硬貨等)ではなく、デジタル化された、通貨的な価値のあるもの(利用できるもの)」とされており、「電子マネー」「仮想通貨」「CBDC(中央銀行発行デジタル通貨)」がそれにあたる。 「電子マネー」は国(中央銀行)が発行する法定通貨(日本なら円)のデジタル代替であり、日本では資金決済法に定める「前払式支払手段」(プリペイド方式)となる。 「仮想通貨」はユーザー同士が取引の承認を行うなど、特定の国家にその価値を依存しない独自のシステムを構築したものだ。 一方「CBDC」とは法定通貨そのものをデジタル化したもので、現在、各国が検証・実験中だ。 メリットとしては、現金を持ち歩く必要がなく、タッチ決済やQRコード決済といった、スマホやICカードなどと連携した支払い方法なので、おつりのやり取りといった支払い時の煩わしさがなくなるといったことが挙げられる。 また、サービスによっては利用に応じたポイントが付与されるお得感も大きい。 電子マネーはその発行元によって交通系、流通系、情報通信系、ポイント系と大きく4つに分けられる。 交通系はJR東日本が発行するSuicaなど、流通系はイオンが発行するWAONなど、情報通信系はKDDIが発行するau WALLETなど、ポイント系はTマネーなどだ。 【交通系】 Suica/PASMO/ICOCAなど 鉄道会社が発行し、1枚あればタッチするだけで切符や定期の代わりとして、交通系ICカードのマークがある全国の電車やバスを利用できる。 コンビニや飲食店など使用できる店舗が多く、スマホに登録して利用できる交通系ICカードも増えているので、非常に多くの人に利用されている。 交通系ICカードのシンボルマーク 【流通系(商業系)】 WAON/nanaco/楽天Edyなど イオングループの「WAON」や、セブン&アイ・ホールディングスの「nanaco」、楽天の「楽天Edy」など、流通系の企業が発行している電子マネー。 スーパーやコンビニ、自動販売機で利用でき、グループ店舗で利用することでポイントが優遇されるのが流通系電子マネーのメリット。 クレジットカードとひも付ければ、引き落としを後払いにすることもできる。 【情報通信系】 au WALLET/iD/ソフトバンクカードなど KDDIやNTTドコモといった通信会社が自社の利用者に向けて発行しているのが「情報通信系電子マネー」だ。 KDDIのau WALLETではauショップやローソン、au WALLETサイトやアプリからチャージすることができ利便性も高い。 通信会社のサービスは契約回線と併せて支払いができたり、通信サービスの利用によるポイントが付くなどメリットもある。 【ポイント系】 Tマネー/おさいふPontaなど カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社が発行する「Tマネー」や、Pontaカードの「おさいふPonta」など、ポイントカードにプリペイド機能が付加されたものがポイント系電子マネー。 ポイント機能の強みを生かして多くの企業が電子マネーを発行している。 電子マネー普及のきっかけ ちなみに、民間が発行元となる電子マネーが普及した要因は主にふたつある。 ひとつは、Suicaを始めとしたICカード乗車券の普及だ。 ICカード乗車券は元々、定期券や切符の替わりとして誕生。 事前に入金した金額の範囲で電車移動が可能になった。 駅構内のキオスクやコンビニなどでの決済は、その派生サービスである。 通勤通学時、手軽かつスピーディーにお会計ができるSuicaは、その利便性から広く支持され、JR東日本も電子マネーとしてのSuicaの優位性を最大限利用した事業展開を開始。 JR東日本系の商業施設、ルミネなどでも使用できるようになり、電子マネー黎明期の普及に大きな影響を与えた。 もうひとつの普及要因は、国の後押しである。 2018年に経済産業省が発表した「キャッシュレス・ビジョン」では、2020年に向けたキャッシュレス化促進と、2027年までにキャッシュレス決済比率を4割程度とすることを目指すと明記されている。 2019年には「キャッシュレス・ポイント還元事業」を実施。 また、自らのサービスを使ってもらうために、独自の還元策も実施。 これにより、特にバーコード方式の電子マネーが普及することになる。 「ビットコイン」やFacebook「リブラ」で話題になった「仮想通貨」 電子マネーが「国家が発行する法定通貨(日本なら円)のデジタル代替」なら、仮想通貨は「国家ではなく、企業・団体や個人が発行するデジタル通貨」である。 「ビットコイン」やFacebookの「Libra(リブラ)」でたびたび話題になる「仮想通貨」とは、いったいどういったものなのか。 法定通貨は、発行元の国家が保証しており、その価値は経済力や人口といった「国力」に基づいて決定する。 国力が安定し、その通貨を使う人が多ければ信用度は上がり、国際市場での通貨価値も上がる。 では、企業・団体や個人が通貨を発行したらどうなるのか。 たとえば、あるサービスについて世界中で一定数の人が利用しており、電子決済できる通貨があれば非常に便利だ。 それが「仮想通貨」である。 法定通貨や電子マネーが国家によってその価値を保証されている(中央集権型)のに対して、仮想通貨は企業や個人によってその価値が保証される(非中央集権型)ということになる。 貨幣や紙幣といったものは存在せず、暗号化されたデータをインターネット上でやりとりすることになるが、記録の改ざんが難しい「ブロックチェーン」という技術がその信頼性を担保している。 その価値は基本的に需要と供給のバランスのみによって決まり、国家に依存せずに流通する非中央集権的な仕組みから、仮想通貨は「通貨の民主化」とも言われている。 仮想通貨は海外でも両替せずに決済できることも大きなメリットとなる。 ただし、仮想通貨はその価値を認める人や企業同士でしか使うことしかできない。 日本国内でビットコインによる決済ができる店舗は少ないのが現状だ。 世界中で活発化しているデジタル通貨「CBDC」とは 電子マネーは、国(中央銀行)が発行する法定通貨(日本なら円)のデジタル代替だが、国が発行主体となるデジタル通貨もある。 新しい動きとして世界中で活発になっている「CBDC(Central Bank Digital Currency:中央銀行発行デジタル通貨)」だ。 CBDCは国(中央銀行)が発行するデジタル通貨で、企業が発行する電子マネーと違って使用できる店が限定されるということはなくなる。 電子マネーが法定通貨そのものとなるからだ。 CBDCのメリットとしては、印刷や流通、廃棄など、通貨の発行コストや労力を削減できること。 また、印刷技術が低い国なら紙幣の偽造防止になることが挙げられる。 また、デジタルデータとして使用履歴が残るので、税金の見える化にもつながる。 国民のメリットとしては、民間が発行主体となる電子マネーと違い、国が発行する電子マネーなのでどんな店舗でも使えるようになること、銀行口座を持たない人にも決済サービスを提供できることなどが挙げられる。 また、収入・支出のデータがすべてログとして残るので、税金の手続きなども簡略化する可能性がある。 一方デメリットとしては、店舗はデジタル円を決済できるシステムを導入さなくてはならず、店舗などでは初期コストがかかることが挙げられる。 また、偽造通貨と同じように偽造データに関する技術的な検証も必須だ。 なにより、通貨を基準とした商習慣が大きく変化する可能性もある。 スウェーデンの中央銀行が「eクローナ」の発行を始めると発表したり、中国人民銀行がデジタル人民元の開発についてコメントしているが、現在ほとんどの国ではまだ検証・実験段階。 日本銀行はデジタル円については、現時点では「調査は続けるが発行計画はない」と明言している。 より身近になっていくデジタル通貨 現実社会ですでに電子マネーは決済手段のひとつとして大きな存在感を持っており、実際に「ちょっとした買いものなら財布を持ち歩かなくなった」という人も増えている。 通貨のデジタル化は使う側にとってもメリットもあり、また注意すべき点もある。 それぞれの特性を理解したうえで上手に使いこなしていきたい。

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